減築する決断【社長Blog on木心通信Vol.153】

平尾工務店 代表取締役 平尾博之

田舎の大きなお家にお住まいの方々や、そんなお客様からリフォームの相談を受けた営業マンには、「減築を決断」したり勧めたりすることはなかなか勇気のいる事です。
私も最近そんな田舎のお客様から、リフォームの相談を受ける事が多くなりました。大半が、定年を過ぎ家の事に思いを巡らせた結果、貴重な老後の資金を活用し、「余生を楽しむ為」と言うより「家」と言う「構えを維持」する事や、「後継は家を出たけど帰って貰いたいという思いを託す」改修が本音の様に見える場合が多いと感じられます。
相談依頼を受けた営業マンは、自宅を訪問し、お客様のご要望を丁寧にヒヤリングをして帰ってきます。
報告を聞いた後、再度私が訪問してヒヤリングをする事にしています。

先日も、本社に近い旧家のお客様にお会いして来ました。
「両親や祖父母の残した物が沢山あるし・・」「敷地の外周の構えは残したいし•・」「結婚した子供は最近外に出たけど帰って来てほしいし••」との話でした。
私は、想定通りの内容に「減築しましょう。」と一言。

私自身が自宅で実行した事もありますが、年齢を積み重ね、同様な悩みのお客様に接した経験から、率直なアドバイスをさせていただきました。
使うあての少ない先祖の物を収納する為の納屋の改修に意味がない事や、子供にとっては改修したから「帰ってくる?」と言うプレッシャーは逆効果、と言った自分の思いを話しました。
それより、自分達が楽しく余生を、安全安心な住まいで生活出来る改修と、減築して出来た有効な敷地に、子供達が自由に新居を計画できる「夢」を提供してあげた方が、楽しいのでは?と言う事です。
思い切って、「減築して」「捨てる物は捨てる」勇気を出しましょうと助言しました。
「次回のプレゼンが楽しみです。」と、逆に責任を感じる、心地よいプレッシャーを感じながら、お客様のお宅を後にしました。

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【BOSS平尾の浪漫紀行】日本のまちシリーズ。
平尾工務店の社長が関心のある「街並み」や「建築物」を気ままに取材したものです。 現役の建築士として「見てみたい風景」を中心に自由な旅をしています。 今回の旅は、高知県高知市の「高知城」。全国的にも珍しい古天守が現存するお城です。どうぞご覧ください。

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