【木心通信Vol.118】 社長Blog

平尾工務店 代表取締役 平尾博之

身の程を知る

 今日の朝刊を見て、友人の会社が自己破産の申請をしたことを知りました。同業ではなく、モノづくりメーカーです。
青年時代に一緒に地域活動を一時やっていた時期もあり、個人的に親しい友人でした。残念な思いで一杯です。
記事を読みながら、我が事に置き換え、人生や仕事の有り方について思い返し、考えさせられていました。

 その昔、徳川家康が「天下を取った秘訣」を聞かれて応えたのが、「上を見るな、身の程を知れ」という言葉だったそうです。
友人の件とは無関係ですが、ふとその言葉を思い出しました。
経営者は往々にして、業績の向上や利益・売上増の為、知らず知らずに背伸びをしていることが多い様に感じられます。
「無理してでもここまで来たのだから、もう少しは大丈夫だろう」「大丈夫に違いない」「いや、できる」という思いがつのり、ついつい足元の自分や会社の現状を過大に評価してしまうのです。
「現状維持を考えるのは、マイナスの発想だ」と社員を鼓舞しながら、いつしか自分自身が自分を見失っているのです。
背伸びをする事は、決して悪い事ではありません。マスコミに登場するような大企業では、どこも「大き目な目標」を掲げ、株主や社員に成長をアピールし、会社の評価や期待値を上げる努力に余念がありません。情報過多の時代には、我々中小企業もついつい「上を見て」自社と置き換えようとしてしまいます。
「背伸びをし過ぎると足元をすくわれる」とはよく言ったもので、冷静に自社や自分を分析し、適度な「背伸び」を見極めることが重要になってくるのです。
最近は、いろんな場面で「データ活用」が言われています。
当社としても、過去の決算内容や社員の推移・顧客の変化や地域環境。社会情勢の変化等のいろんなデータ活用・分析を真剣に行い、自分たちの身の程(身の丈)を冷静に分析することに努力をし、「身の程(身の丈)」をしっかりつかむ事が重要だと改めて考えさせられています。

 マスコミでは、世界経済も先行きに不安定さが増大してきたとの報道も多くなってきました。
しっかりした足取りでの企業運営が、これまで以上に求められる時代になりそうです。 「身の程」を心掛け、頑張りたいと考えています。

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