梅雨のさ中、京都駅より嵯峨野線に乗り花園駅へ。駅から歩くこと約10分。
妙心寺の広大な敷地の一画に 目指す沙羅の木がある東林院が有ります。
しとしとと降る雨を傘でよけながら院内に入ると まずはお抹茶の接待があります。これは花の見頃の6月中旬から下旬までの2週間ほど行われているようです。
奥の座敷の周りに広縁があり、そこに座ってまったりとした気分で沙羅の花を観賞しました。朝に拓き、夕には散ってしまう一日花で、そのはかなさと可憐さ!!
平家物語の冒頭に有るように栄枯盛衰の象徴として詠われていることがとてもよくわかることでありました。
もう一度ゆっくりと訪れたい。そしてこの仏縁深き花のもとで静かに座って自分を見つめ「生きる」ことについて考えてみたい。
佛さへ 身まかりませし 花の色
見ていま沙羅に おもえ諸人
山田無文老大師御作
京都には花の名所が数ありますが、この東林院も一見の価値が有ります。来年の梅雨の頃に尋ねてみてはいかがでしょう。