今日は私の好きな一冊の本とテレビ番組のご紹介です。
家族のおうち時間が多くなり、食事支度がますます大変になってお疲れのお母さんも多い事かと思います。
こんな事を言っては怒られるかもしれませんが、
掃除と洗濯は、「今日は無理、明日にする!」が通用しても、
食事の支度は365日待ったなし、明日に持ち越しできません。
毎日のことだから、たいそうな手の込んだお料理でなくても、チャチャっと温かく美味しいおそうざいをこしらえて、家族で囲みたいものです。
以前本屋さんで、安野光雅さんの表紙の絵が目にとまり、何気なく手に取ったこの
「わたしの献立日記」という一冊の本。
明治生まれの昭和の名優、沢村貞子さんが何十年にもわたり、何十冊も書きとめた、日々の献立と暮らしぶりや心意気がつづられたものです。
昭和のお台所に立つ、白いかっぽう着姿のお母さんが目に浮かぶような世界が広がっています。
沢村貞子さんといえば、芯の通ったちょっとこわいイメージすらある女優さんでしたが、この日記の中には、家人(旦那様)に向ける愛情と台所に立つ喜びが伝わってきてほっこりします。
献立の材料は、時に贅沢なものも登場しますが、ほとんどがごく一般的なものばかり。
旬の食材に工夫と知恵、手作りのささやかな食卓が、いかに人をしあわせな気分にさせるものかをあらためて感じる一冊です。
また、日曜の朝NHK Eテレで、「365日の献立日記」と題して、この本の番組もやっています。短い時間ですが引き込まれますよ。
さあ、私もがんばって美味しいものをこしらえましょう‥という気分にさせてもらっています。