社長の思い「今後の農業について」【木心通信Vol.144】

代表取締役 平尾博之

【当社の農業事業】

この木心通信でも何度もご紹介していますが、弊社の農業事業としては二つ行っています。一つ目は植物工場内での水耕栽培、二つ目はビニールハウスの中でトマトを栽培するビニール温室栽培です。植物工場では環境をコントロールしながら今はフリルレタス、アイスプラント、よもぎを栽培しています。それ以外にも新たなものを開発しようと新種の研究もしています。トマトハウスは1600㎡ほどの温室で一日200kgほどの収穫をしています。

【農業の課題】

 農業の課題としては3つあります。一つ目は規模の問題です。日本の農家は一軒あたりの耕作面積が少なくビジネスとしては難しいです。二つ目は機械化やIT化の遅れ、三つ目は販路開拓の難しさがあります。その3つについて弊社では下記の取り組みをしています。

1.企業としての規模追求

 田んぼで農家の方と同じように農業を取り組んでも無理だろう、出来る事は何かと考えた時に「施設園芸」というジャンルに辿り着きました。施設園芸というのは、ガラス室やビニールハウスを利用して野菜などの園芸作物を栽培する事で、天候や外気温の影響を減らして比較的安定した生産が出来る農業の形態の一つです。この手法が会社として実施するにはよいのではと思い、始めました。ヨーロッパなどの農業先進国ではほとんどがこの施設園芸での農業です。

2.情報化やIT化を導入

当社の作物には袋にQRコードを表示し、定植日、収穫日などの情報を見れるようにしています。農作物のトレーサビリティ(追跡)が出来るようにしお客様に安全・安心な食品を口にしてもらえるような情報提供が必要では思い、取り組んでいます。また建物内の環境管理・温度・湿度等をコントロールして最適な野菜を最良の方法で作れるようIT機器を導入しデータ収集を行っています。

3.販路開拓を自社で取り組む

 販路開拓をどのようにしたらよいのかが一番の悩みの種です。弊社としては価格競争の激しい所での農作物は難しいと考え、価格競争が少なく不可価値の高い商品を作ることを考えました。レタスは袋詰めにし外の空気が入らない袋を使用し洗わずそのまま食べられるレタスとしての付加価値をつけるため包装で差別化しています。トマトについては地域で一番甘いトマト栽培に着手しました。地域の中でもオンリーワン、自分の所でしかできないような取り組みを考えました。販路については個人のお客様に直接販売が出来るよう農業専門のサイトに登録をしたり、自社のサイトを立ち上げています。出来る限り配送も自分たちの足でお客様に届けるようにしています。

【キーワード】

このように農業をしていく中で一番感じたのは、本業の企業経営の中で常々考えているキーワードは農業でも全く同じだという事です。一つ目は「Technology(技術)」技術を他と差別化出来るものを確立する。二つ目は「デザイン」今のネット社会の中デザインを確立する中でそれをお客様がどう評価しているか、デザインから自分たちの企業をイメージしてもらう、三つ目は「IT(Internet Technology)」インターネットを活用しビジネスに繋げることが非常に重要なテーマだと思っています。

【今後の農業】

諸外国では大規模で行いコストを削減し、競争力があるやり方をしていますが、日本の農業は補助金頼みになっているという問題点があります。日本では小規模でも少しの補助金で細々と出来る、そういう所から出てくる商品と企業が出す商品との競争はハンディがあると思います。企業としてしっかり農業に取り組み、工夫してコストの削減をどう行うか等、新しい農業のあり方を考える事が重要です。

当社はまだ目標の10分の1ほどの売り上げですが、これからも農業に力を入れ将来の食糧危機に備えるべき頑張って参りたいと思います。農業で得られる事は本業にも生きてくるので相乗効果を期待して取り組んでいます。今後ともよろしくお願い致します。

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